これからは個人で稼ぐ時代という風潮が少しずつ広まっていると思います。会社にしがみついてもリストラの憂き目にあうかもしれませんし、会社から得られる給料は僅かです。僅かな給料なのに、社会保障や税金の負担は増える一方です。
プログラミングを覚えてフリーランスとして働く、プロブロガーとして働く、Youtuberとして働く、そんな動きが活発化しており、かくいう私もその流れに乗りたいと思っていますが、会社を辞めるのは少し様子を見た方がいいかもしれません。
なぜなら、不景気が近づいているからです。
不景気になると仕事が減る
2019年10月7日に内閣府が発表した景気の基調判断は4か月ぶりに最低評価である「悪化」となりました。米中貿易摩擦による世界的な景気減速の流れに加え、10月からの消費増税により景気への悪影響が懸念されていることが背景にあるとされています。
アベノミクスにより好景気が長く続いており、不況がどんな感じか忘れてしまっている人もいると思いますので、どんなことが起こるか考えてみましょう。
不況になると、一般的にはこのようなことが起こります。
- 消費が減る
- 生産や投資が減る
- 給料が減る
- 仕事がなくなる
当然のことながら、モノが売れにくくなりますし、無駄な経費は抑える動きになるため、広告費が減ります。
こうなると、広告収入で食べている人たちは収入が下がります。
この中に、ブロガーやYoutuberが含まれます。そうすると、今まで月収50万稼げていたのが、半分の月収25万しか稼げなくなる、という可能性も否定できません。同様に、アフィリエイトで月50万稼いでいた人が半分の月25万になってしまう可能性もあります。
このようなリスクがあることは頭の片隅に入れておいた方がいいかもしれません。もちろん、絶対そうなるとは限りません。
また、企業はコストを抑えるために、システム開発のプロジェクトを見送ったり、凍結したりということが起こりえます。
そうすると、ITベンダーの仕事が減り、ITベンダーなどから仕事を受けるフリーのエンジニアの仕事も減る可能性があります。
このようなリスクがあることも、頭の片隅に入れておくべきでしょう。
会社員は安定が魅力
会社員は何といっても安定していることが魅力です。
不景気であっても会社がよほど傾いていない限りは、会社は簡単に従業員のクビを切ることはできません。また、ボーナスは業績不振を理由に下げることはできますが、基本給を下げるのは困難です。
このため、会社員の方が不景気の時でも深刻なダメージは受けません。
一方で、企業が広告費を減らすのは簡単です。広告費を減らしても営業活動を続ける分には支障がないためです。このため、ブロガーやYoutuberは企業の広告費削減の影響をまともに受けることになります。(収入大幅減)
また、企業がシステム開発のプロジェクトを凍結するのも比較的簡単です。既存システムの保守切れの関係でどうしても新しいシステムを開発せざるを得ない場合は別かもしれませんが、通常企業は既にシステムを持っていて、それを更新するかどうかで悩んでいるので、お金がなくなれば延期して、既存のシステムを使い続ければいいだけの話になります。このため、ITベンダーの仕事は減ります。フリーのエンジニアに外注していたのであれば、外注を辞めるだけなので簡単です。外注していない分は自社従業員で対応しているため、どちらを先に切るかと言われたら、それは当然外注の分です。(フリーエンジニアの収入大幅減)
不景気が近づいているということでネガティブな話になってしまいましたが、会社員を辞めようとしている方は、今一度考えてみてもいいかもしれません。
会社員は保障されていますが、フリーになると保障されなくなります。不景気になってフリーから会社員に戻ろうとしても、不景気では採用を絞っていますので、戻れない可能性もあります。
私個人的には、会社には片足を突っ込みつつ(退職せず)、副業をしっかり育てていくという戦略を取って、様子を見るのがいいと思います。もちろん、周りが様子見に回っている中で飛び出せば、競合が少ないため成功できる、という可能性もありますので、唯一絶対の正解はありません。各自で判断することになるでしょう。
今回は以上です。