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黒字リストラから身を守るための4つの戦略

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こんにちは、会計士のねこぱんだ(@nekopanda_blog)です。

最近「黒字リストラ」が話題になっていますので、概要を簡単にご紹介するとともに、その対策について解説していこうと思います。

今回の記事ですが、このような疑問に対し、一つの参考となる記事です。

・「黒字リストラ」って何?
・「黒字リストラ」が不安だけど何をしたらいいのか?

結論から言いますと、

「黒字リストラ」のまとめ
  1. 「黒字リストラ」は将来に備えた早期希望退職者の募集であることが多い
  2. 「黒字リストラ」はさほど怖くない
  3. 社内で「標準以上の成果」が挙げられれば基本的に問題ない
  4. 「収入源の多様化」と「家計の黒字リストラ」で備えておく

2019年は好景気なのにリストラが増えた

記憶に新しいとは思いますが、2019年の経済は堅調に推移していました。

参考までに日経平均を出しますが、年初で大きく値を下げましたがその後は回復し、下期では堅調な米国経済に引っ張られる形で24,000円前後まで回復しています。

そのような好景気とは対照的に、東京商工リサーチによりますと、上場企業が2019年に募集(または社員が応募)した早期・希望退職者は35社の計約1万1千人となり、前年である12社の4,126人)の約3倍にのぼり、6年ぶりに1万人を上回ったようです。

なお、リストラとは通常「事業の再構築」を意味し、人員削減を包含するものですが、日本では「リストラ=人員削減」と理解されていることが多いようです。

2019年のリストラの特徴

驚くことに、同じく東京商工リサーチによると、早期・希望退職者を募った企業の約6割が黒字企業であったことから、「黒字リストラ」というキーワードが広まっています。

今までの日本では、リストラは会社が経営難になっている時に行われてきましたので、経営難でない企業がリストラを行うことに大きな注目が集まっています。中でも、過去最高益を出したキリンが黒字リストラを行うなど、端から見ているとなぜリストラが必要なのかわからないケースも出ています。

また、黒字リストラの多くは「45歳以上」といったように、ベテランの社員にターゲットが絞られていることが多かったことも話題になっています。

黒字リストラはなぜ必要なのか

黒字リストラをする理由はどの企業でも同じとは限りません。いくつかのパターンに分けられると考えられています。

AIなどのシステム化が進み、余剰人員が出てきたケース

要するに、「今まで人間が行っていた業務を、システムが行うようにした」ことで、人員に余剰が出てしまい、抱えきれない人員をリストラの対象とすることで、人員の適正化を図ろうとしているものです。近年このケースでの人員削減を発表した企業としてはメガバンクが代表的です。

業務が定形化していてシステム化の余地がある場合には、同じようなケースは今後も発生していくと思われます。

自分の業務が日々同じような作業を繰り返している場合には、黒字リストラがあるかもしれないと思った方がいかもしれません。

将来の不況や構造変化に備えて固定費削減に着手したケース

また、今は景気が良いようですが、ずっとは続きません。一説には、オリンピックが終わると不況が始まるといった意見もあります。

日本は既に僅かですが人口が減少してきており、少子化の影響でこれから先は今以上の勢いで人口が減っていきます。

人口が減ると、当然のことながらモノを買ったり、消費する人が減りますので、国内の市場は縮小していくことになります。市場が縮小すると、今のように生産をしていては余剰になってしまうため、市場の縮小や低迷に備えるために組織のスリム化を行うケースがあると考えられます。近年だとキリンがこのケースに該当すると思われます。

人件費は企業から見たら固定費ですから、「余裕がある今のうちにやっておいた方がいいだろう」という判断なのでしょう。

社員の年齢構成に偏りがあり、バランスを取るために行うケース

最後に、ご存じの通り日本は「新卒一括採用」という採用方法を取っており、その採用数は景気によって大きく左右されています。

「就職氷河期」と呼ばれる不況の時期には、正社員になれない人が沢山でました。その一方で、景気が良い時は「売り手市場」と呼ばれ、一人が複数の企業から内定をもらうため、内定辞退により予定していた人員が確保できない企業が多発します。

このように、景気が良い時に採用された人たちは数が多く、特定の年代に人員が偏っていることも多くあります。そういった場合に、特定の年齢層をターゲットとしたリストラが生じ得ることになります。通常であればピラミッド型の構成になっているはずですが、そうなっていない歪んだピラミッド型となっていれば、当然ながらいずれ整理される日が来ます。近年だと味の素がこのケースに該当するものと思われます。

「45歳以上」のリストラが多かったのは、年功序列の影響で年収が高い、企業から見れば高コストな人員が数多くいたためと思われます。

黒字リストラで誤解をしてほしくないこと

黒字リストラですが、「解雇」ではなく「早期希望退職」であることには注意が必要だと思います。

「解雇」は従業員の意思に関わらず会社を去る必要がありますが、「早期希望退職」は従業員の意思で会社を去ることです。

「早期希望退職」は、会社都合の退職であって、割増の退職金をもらって自分の意思で会社を辞めることであり、かつ、会社から再就職先の斡旋があるケースが多いです。

このため、会社が黒字リストラを実施した場合であっても、自分自身が辞めたくないのであれば、基本的には会社を去る必要はありません。必要以上に不安にならなくても大丈夫でしょう。

黒字リストラから身を守る方法

「黒字リストラ」が一般化することで、いつ仕事を失ってもおかしくない時代になるものと思われます。身を守る方法について、私なりに考えてみました。

会社では標準以上の成果を出す

シンプルですが、こちらが基本戦略になります。

リストラが行われる場合であっても、対象者はせいぜい全体の人員の1~2割にとどまることが多いです。逆に言えば、標準以上の成果が出せる社員であれば、リストラの対象になることは基本的には無いと思っていいでしょう。

正社員であれば安泰と思って手を抜いていると危険ですが、危機感を持って日々の仕事に取り組んでいる方にとっては、「黒字リストラ」は大きな不安要素ではないはずです。

節目の年ではスキルの棚卸をし、どこでも働けるようにスキルを磨く

また、自分のスキルを磨くことも必要です。

30歳、35歳、40歳、45歳といったような節目の年においては、「自分は社会人としてどんなスキル・経験を有していて、社会にとってどれだけの価値がある人材なのか」といったことを振り返り、自分なりに社会を生き抜くための武器を持っておく必要があるでしょう。

多くの人を束ねるマネジメント能力や、特定の分野に強いスペシャリストなど、尖った人材になることで会社内でも評価され、仮に会社を辞めることになった場合でも、すぐに次の就職先を見つけられるように、常に準備をしておくことも必要かもしれません。

共働きなどで収入源を多様化しておく

今となっては共働きが普通になってきていますので、殊更に強調する必要はないかもしれませんが、共働きは重要です。

片方がリストラされた場合であっても、もう片方に仕事があれば収入減少に与える影響は限定されます。

一時的に家計は苦しくなるでしょうが、失業手当も出ますので失業手当をもらいつつ再就職先を探せばいいのです。

ただし、共働きであっても正社員と非正規の組み合わせの場合は、正社員の方がリストラにあった場合には家計に大きな影響が及ぶ可能性があるので注意が必要と思われます。

家計の黒字リストラを実施し、身を守る資産を作る

最後に、企業と同じように家計も余裕のあるうちに改善しておくのが効果的だと思います。

固定費を中心に定期的に支出の見直しを行い、スリムな家計にしておくことで貯金体質に変わる必要があります。

スリムな家計を作っておけば、貯金が増えていきますので、身を守る資産が作られることになります。リストラなどで収入が途絶えても、資産があれば耐えることができます。万が一に備えて、余裕がある時にこそ家計の見直しが必要だと考えます。

不況のシミュレーションと称して、このような取り組みも有効だと思います。

  • 給料の1~2割カットを想定し、給料の1~2割を専用口座へ自動引き落とし
  • 賞与の50%カットを想定し、賞与の50%を専用口座へ自動引き落とし

いずれも、「収入の一部を無きもの」とみなすことで不況に近い状況を作り上げます。実際に不況が来ない限りは貯金が増えていくことになりますので、実践的なシミュレーションというだけではなく、資産形成にもつながる良い方法ではないかと思っています。

色々と対策を打てば、「黒字リストラ」はさほど気にしなくていいでしょう。

今回は以上です。

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