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トレンド 実践編

【固定費削減】じぶん銀行×じぶんでんきによる金利引下げを解説

更新日:

こんにちは、会計士のねこぱんだ(@nekopanda_blog)です。

2019年12月2日に「じぶん銀行」が、じぶん銀行住宅ローン利用者が「じぶんでんき」に加入することで住宅ローンの金利を「0.03%」引き下げるという国内初のサービス提供することを決定しました。

具体的にどれくらいの効果があるのか検証していきます。

想定される読者としては、「現在じぶん銀行の住宅ローンを利用している方」及び「今後住宅ローンを組む予定がある方」がメインだと考えています。

このような疑問に対し、一つの参考となる記事です。

・「0.03%」でどれくらい影響があるの?
・「じぶん銀行×じぶんでんき」は選択肢としてアリ?

結論から言いますと、

「じぶん銀行×じぶんでんき」のまとめ
  1. 金利差「0.03%」はトータルコストに影響大
  2. じぶんでんきは誰でもお得
  3. auユーザーはさらにお得
  4. 「じぶん銀行×じぶんでんき」は有力な選択肢である

金利差「0.03%」の総支払額への影響

金利が「0.03%」引き下げられると聞いたときに、

「それって大したことないんじゃないの?」

と思われる方も多いと思います。今回は新規借入れで、借入額4,000万で借入期間35年のローンを組んだ時を想定して支払総額のシミュレーションを実施しました。

実際のシミュレーション結果がこちらです。(金利は仮定です。)

表にもありますが、このケースでは「総返済額が222,365円削減(毎月の返済額が530円削減)」されることがわかりました。

ざっくりの計算ですが、このケースでは「じぶんでんきとの併用によって、2か月分の返済が減免される」のと同じ効果があることがわかります。

金利差は一見すると「0.03%」と小さいですが、トータルコストへの影響が大きいことが理解いただけたと思います。

じぶん銀行はネット専業銀行としてはメジャーですし、価格.comなどでもランキング上位に入ってくる人気のネット銀行であるため、じぶんでんきとのセット割引の導入により更に人気になることが想定されます。

じぶんでんきの実力

また、じぶんでんきがお得なのか見極めることも必要だと思います。今回の割引はいわゆる「セット割」のようなものなので、セットとしての魅力度も見ていきましょう。

電力料金は地域ごとに異なりますが、今回は関東圏(東京電力)での比較を行っていきます。料金は2020年1月13日現在のものです。

表のとおりですが、どの契約アンペアにおいても、基本料金および従量単価が約1.8%割安となります。

すなわち、家族構成や電気の使い方に関わらず、従来の電気料金より約1.8%値下げとなります。

毎月の電気代が10,000円であれば、変更により9,820円となります。(燃料費調整と再エネ賦課金は考慮外)

毎月の削減額180円×35年=75,600円となりますので、こちらもトータルで見たときにはお得なことがわかります。

他の電気事業者との比較で見ますと、じぶんでんきよりも割引になる会社はいくつかあると思いますが、住宅ローンとのセットで見たときには、同じような「住宅ローン×でんき」による割引サービスを提供している事業者は現在いませんので、アドバンテージになるのではないかと思います。

au WALLETが貯まる

auユーザーにとってはau WALLETも貯まるためさらにお得になります。

具体的には、じぶんでんき料金の0.5%がau WALLETとして還元されます。月の電気代が8,000円だとすると、毎年400円相当が還元されます。

こちらも毎年400円×35年=14,000円となりますので、トータルでみるとお得になってきます。

今後ライバルは出てくるか

金融(住宅ローン)×電気」という組み合わせによるセット割引ですが、今後楽天も同じようなサービスを提供する可能性はあります。楽天グループであれば「楽天銀行」と「楽天でんき」というサービスラインナップを既に持っているため、提供しようと思えばすぐにでも提供できる体制が整っています。

  住宅ローン 電気 通信
KDDIグループ じぶん銀行 じぶんでんき au
楽天グループ 楽天銀行 楽天でんき 楽天モバイル

楽天が追随するかどうかは市場の反応待ちといったところでしょうか。

参考までに、住宅ローン単独の「じぶん銀行」と「楽天銀行」の比較表がこちらです。

違いは金利と事務手数料のバランスだけです。「じぶん銀行」は初期費用がかさむがその後の返済は安く済む一方で、「楽天銀行」は初期費用は安いがその後の返済は高くなることになります。

実際の数値でシミュレーションしますと、以下のようになりました。変動金利は2020年1月19日現在のもので、手数料も同時点での条件を記載しています。

<前提>借入額4,000万、返済期間35年、ボーナス支払いなし

今回のシミュレーションでは「楽天銀行」が僅かにお得となりましたが、前提が異なれば当然ながら結果は異なる可能性があります。なお、セット割の0.03%引きは考慮していませんので、考慮すればこのケースでは「じぶん銀行」の方がお得という結論になります。

現実的な選択肢としては、「KDDIグループ」「楽天グループ」のどちらの選択肢も非常に魅力的だと思います。

では実際にどちらを利用するかですが、住宅ローンと電気はどちらでも受ける恩恵は変わらない(お金に色は付いていませんし、電気も同じ品質です。)ので、通信をどうするかで選択するというのが合理的だと思います。

どうしても大手キャリアを使いたい人は「KDDIグループ」で統一すればいいし、逆に格安スマホでも構わない人であれば「楽天グループ」に統一するのが賢い選択なのではないかと思います。

セットでの比較結果(KDDIグループ vs 楽天グループ)

ご参考までにですが、セットでの両グループの比較結果をまとめました。(2020年1月19日時点)

前提によっては結論が変わる可能性もありますので、詳細な情報は公式HPで確認するようにしてください。

両グループで拮抗していますので、どちらのグループもセットにすることでかなりお得になると思います。

さらに言えばですが、楽天グループは上記3サービス以外にも多数のサービスを揃えており、楽天市場(ネット通販)、楽天証券、楽天保険、楽天トラベルなどがあります。これらを組み合わせることでよりポイントが貯まりやすくなるという特徴もあります。

ですので、金銭面を徹底的に追及する方には楽天グループを推したいのですが、やはり個人の好みなどもあるかと思いますので、各自ご判断いただければと思います。

(参考)私はどうするか

ちなみに、私の現状の利用先は以下のようになっています。

区分 利用先
住宅ローン じぶん銀行
電気 楽天でんき
通信 楽天モバイル

住宅ローンの借り換えはそれなりに手間と費用がかかりますので、変更するとしたら電気と通信ですが、以前より大手キャリアのスマホは高すぎるという考えをもっていますので、単純に乗り換えコストを含んだ総支払額を比較した結果、現状維持が今のところベスト、という結論に至りました。

仮に、現在住宅ローンを組んでいなかったとしたら、「楽天銀行」を選んでいた可能性が高いです。

まとめ

今回は、「金融(じぶん銀行住宅ローン)×電力(じぶんでんき)(×通信(au))」のセット割引という異色なサービスについてお伝えしました。

じぶん銀行はKDDIの子会社であり、じぶんでんきはKDDIの提供サービスであるため、万が一の時にも安心と思われます。

改めてまとめますと、以下の通り。

「じぶん銀行×じぶんでんき」のまとめ
  1. セット割でトータルコストを数十万レベルで削減できる可能性がある
  2. 多くの人にとって有料なお得プラン
  3. auユーザーはさらにお得
  4. 楽天グループがライバルで、比較した上で決めよう

今回は以上です。

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